検査のご案内
検査のご案内
当病院は一般の病院とは異なり、「かかりつけ医」からの紹介、または紹介状が必要です。
体の不調を感じたら、お近くの医療機関へおかかりください。
所要時間は、検査内容により異なります。検査当日は、脱ぎ着のしやすい服装で来院してください。ご不明な点は、担当技師にお申し出ください
エックス線検査
(肺や骨など)
検査所要時間 2~10分
主に胸部、腹部、また手や腰椎などの整形領域のエックス線写真を撮ります。撮影する部位に、プラスチックや金属類など(下記参照)があると写真に写り、診断に影響がでる場合がありますので、必要に応じて検査着に着替えていただきます。また最近は一般撮影の機器もデジタル化が進み、精度も益々向上し、撮影の際のX線被曝は以前と比べかなり低いものになっています。ご理解とご協力をお願いいたします。
必要に応じて検査着に着替えていただく場合があるもの
ボタン チャック ネックレス カイロ エレキバン 装飾の付いた洋服 プリント付きのTシャツ
CT検査
検査所要時間 10~20分
CTはX線とコンピュータを使い、全身の断層写真を撮影します。撮影は息を6秒~12秒程度止めていただき、目的部位を一度に撮影します。撮影したデータを後で再構成処理することにより多断面画像(任意の断面)や3D画像を作ることができます。当院では2015年2月にGE社製64列CT(Revolution GSI)を導入し、高画質、低被爆な検査、また冠動脈撮影が可能となりました。
腹部の検査は原則的に禁食です。これは食事摂取により胆嚢の収縮する他、食物が消化管に残留し、撮影に影響が出る場合があるためです。水分補給は適度に行ってください。ただし、牛乳など乳製品は避け、水やスポーツドリンクなどをお飲みになってください。なお、同日に胃カメラなどの検査がある場合は禁飲食となりますのでご注意ください。
また、より詳しい検査が必要な場合は、造影剤と呼ばれる薬を静脈に注射し撮影することがあります。事前に医師より説明があり、承諾を得た上で検査をおこないます。また下記に該当する場合、造影検査ができない場合があります。以前造影検査で副作用がでた方、心臓や甲状腺に重篤な病気がある方、腎機能が低下している方などは、造影剤の使用ができません。またビグアナイド系糖尿病薬(下記参照)を服用している場合は造影検査前後2日間の服用を控えていただきます。また、承諾書の注意事項をよくお読みになり、不明な点は必ずお問い合わせ下さい。
なお糖尿病薬を服用の方は、お薬手帳を持参されることをお勧めいたします。
糖尿病薬でビグアナイド系の薬メトグルコ・グリコラン・ネルビス・メデット・メトリオン・メタクトLD,HD・メトホルミン・ジベトス
CT造影検査が出来ない又は限定される方
喘息 薬のアレルギー 食べ物のアレルギー 以前、造影検査により具合が悪くなった方 透析を受けている方 心臓や腎臓に病気のある方 甲状腺に病気のある方
冠動脈(心臓)・CT検査
検査所要時間 3~4時間
2015年3月より新しい64列マルチスライスCTを導入し、冠動脈CTを開始いたしました。冠動脈CTは造影剤を使用しますが、心臓カテーテル検査に比べ被検者様の体への負担が少なく、日帰りで検査が受けられます。胸痛の鑑別、冠動脈病変の診断に有用です。検査の信頼性もカテーテル検査に近づいています。
1.冠動脈CTの目的・必要性
虚血性心疾患(狭心症や心筋梗塞など)は、心筋に栄養と酸素を送る冠動脈に攣縮・狭窄・閉塞などが生じて発症します。また、虚血性心疾患の結果として不整脈や弁膜疾患が生じてくることもあります。
冠動脈CTは、冠動脈の形態を見ることで虚血性心疾患の評価を行う検査です。
2.方法
造影剤を静脈注射して冠動脈を描出し、マルチスライスCTで撮影します。
鮮明な画像を得るためには、10秒間程の息止めと、心拍数を65bpm程度以下に下げ、冠動脈を拡張させる必要
があり、その為に徐拍化薬と冠拡張薬をお飲みいただきます。検査の所要時間は20-30分です。
3.危険性・副作用・合併症
冠動脈CTの危険性は、以下の2種類があります。
①造影剤の副作用・合併症
造影剤の進歩により副作用頻度は減ってきていますが、軽度なもの(悪心・痒み・咳・めまいなど)を含めると2.5-3.0%(40人に1人程度)の方に何らかの副作用が現れます。しかし、ショック(0.01%)や呼吸困難(0.04%)などの重大な副作用は稀で、死亡例は0.00025%(40万人に1人)と極めて稀です。
副作用の大部分は投与後早期(通常5分以内、殆どが30分以内)に現れます。
また、造影剤注射は急速に行う必要があり、造影剤が血管外に漏出すると腫れて痛みを伴うことがあります。
これらの副作用・合併症は比較的稀ですが、万一生じた場合には救急担当医が適切な対処をいたします。
②検査前投薬の副作用
ⅰ徐拍化薬としてβ遮断薬(セロケン®・メインハーツ®)やCa拮抗薬(ワソラン®)を飲んでいただく場合には、血圧低下・心不全悪化・過度の徐拍化や喘息発作誘発などの副作用が現れる可能性が僅かにあります。
ⅱ冠拡張薬として亜硝酸剤(ニトロペン®)を舌下していただく場合には、血圧低下・頭痛などの副作用が現れる
可能性が僅かにあります。
これらの副作用は比較的稀ですが、万一生じた場合には救急担当医が適切な対処をいたします。
4.検査後の注意
造影剤のほとんどは尿に排泄されますので、検査終了後は水分を普段より少し多めに摂る様にしてください。但
し、水分の制限がある場合には医師の指示に従ってください。
また、ごく稀に数日経ってから副作用が起きる場合がありますので、先に記しました症状が現れた場合は下記連
絡先までご連絡ください。
①検査当日(朝):朝食/内服
※注意事項
朝食は普段どおりで結構です。
普段の内服薬はいつもどおり内服してください。但し、ビグアナイド系糖尿病薬は除く。また、主治医からのその他の指示がある場合にはそれに従ってください)
②10:00以降:絶食
※注意事項
食事は以降避けてください。飲み物は自由に摂取していただいて結構ですが、アルコールやカフェインを含む飲料は避けてください。
③来院、受付
※注意事項
保険証とお薬手帳、「冠動脈(心臓)CT検査同意書」にサインをしてお持ちになってご来院ください。
④状況により診察・問診
※注意事項
心電図検査・胸部レントゲン検査など必要に応じて採血・心エコー検査も行うことがあります。
※注意事項
循環器内科医の診察を受けます。
⑤状況によりΒ遮断薬の内服
※注意事項
心拍数の多い方には、医師の判断により一時的に心拍数を減らす効果のある薬を追加内服していただきます。
お薬の効果が出るまでに1-2時間ほどかかります。
内服後は安静にしてお待ちください。
⑥検査着に更衣点滴の針を刺します
※注意事項
上半身を検査着に着替えます。
検査の為の点滴の管を入れます。
⑦13:30~14:30頃CT室で20分程度
CTのベッドに横になります
血圧・心拍数測定/心電図モニター/位置決め撮影
亜硝酸剤の舌下/必要に応じて心拍数を減らす点滴投与
息止めの練習
※注意事項
心拍数により検査までお待ちいただく場合があります。
冠動脈を拡張して撮影画像を鮮明化する薬です。
心拍数が速い場合には、遅くする点滴を追加します。
検査時の息止めがとても大切な検査です。
ご協力お願いいたします。
造影剤が体に入るときに、体が温かく感じますが、すぐに収まりますので心配ありません。
万一、気分が悪くなったら、すぐに医療スタッフにお知らせください。
⑧検査終了後:血圧・心拍数測定点滴抜針、更衣
※注意事項
検査終了後しばらく経過を診せていただき(30分程度)
問題が無ければ点滴を抜きます。
飲み物の制限のない方は、造影剤を体外に出すために、いつもより多く水分を摂ってください。
その他の制限はありません。
⑨結果説明
※注意事項
当院外来で結果をご説明いたします。
心拍数によってはβ遮断薬の内服をせずに検査を行う場合があり、来院していただく時刻に変更が生じることがあります。
その場合でも10:00以降の食事は避けてください。
ご不明な点がありましたら、担当医師・放射線技師・看護師にお尋ねください。
MRI検査
検査所要時間 20~45分
MRIは放射線を使わずに強い磁石とラジオの電波で体の断層写真を撮影します。撮影は基本的に息止め無しで撮影しますが、一部の撮影では息を15~20秒程度止めていただき、目的部位を何度かに分けて撮影します。またMRIは検査音が非常に大きく、動きに弱い検査になりますので検査中はヘッドホンをつけていただき、動かないようにしていただきます。
MRIは細かいもの(数mm程度)を検査する事は苦手ですが、各臓器や各組織、各病変の違いを明瞭な色の違いとして表現することができます。例えば、肝臓と膵臓の違い、灰白質と白質の違い、脳梗塞、靭帯損傷、新しい圧迫骨折などです。また造影剤という薬を使わずに血管を撮影することもでき、当院では通常の頭の撮影で脳血管も撮影しています。
MRIは強力な磁石とラジオの電波を使用しているため、検査を受ける前に数多くのチェックを行わせていただき、場合によっては検査を受けられない事があります。
検査室に持ち込めない物
時計、ネックレス、補聴器、磁気カード、カイロなど
磁石にくっつく物とラジオ波を受けて発熱する物は持ち込めません。
MRI検査が受けられない方
ペースメーカー(一部を除く)、脳動脈クリップ(安全が確認できない場合)、人工内耳、金属や機械を体内に留置されている方(安全が確認できない場合)、歯のインプラント(マグネットを使用した物)等を使用されている方は検査をお断りさせていただくことがあります。
持ち込めない物
時計 ネックレス 入れ歯 エレキバン カイロ 補聴器
MRI検査を受けられない方
ペースメーカー(一部を除く)や人口内耳、一部の金属留置手術を受けられた方、刺青のある方
生化学検査
採血した血液から遠心機を用いて分離させた血清成分を使用して検査します。血清中には水分の他に、たんぱく質や脂質、糖質、ミネラル(無機物)などの生命を維持するために必要な成分や、体内で不要になった老廃物も含まれます。これらの成分が体内にどのくらいあるかの濃度測定を行う検査です。肝・胆道系、腎臓、心臓、糖尿病、動脈硬化、貧血、骨代謝を知ることができます。
免疫(免疫血清)検査
体の外から入ってくる異物(細菌やウィルス:「抗原」)に対して体内が抵抗する働きを「免疫」と呼びこの時に作られる物質が「抗体」と呼ばれます。免疫血清検査はこの抗体の有無や量を調べる検査で、感染する病気の診断に使用されます。最近ではその他にも、免疫反応(抗原と抗体の結びつく反応)を利用して微量な成分を検査するものもあります。
輸血検査
安全で適正な輸血をおこなうための検査や、善意の献血により得られた輸血に使用する血液(血液製剤)の管理をしています。
血液型検査
患者さんの赤血球のABO血液型やPh血液型を判定します。
不規則抗体スクリーニンブ
ABO血液型を一致させても副作用をおこしてしまうような成分(不規則抗体)を保有する方がいらっしゃいます。そのような不規則抗体の有無やその性質を輸血前に検査することでより安全な輸血を可能とします。
検査交差適合試験(クロスマッチ)
実際に輸血する製剤と患者さんの血液を検査して異常反応がないことを確認します。
一般検査
尿の定性・沈査及び糞便の潜血などを行っています。尿・糞便は痛みを伴わない非侵襲的な検査で泌尿器や消化器、糖尿病のスクリーニング検査として有用です。尿定性検査は、尿中に溶解している物質(糖、蛋白など)を試験紙で分析します。尿沈査検査は尿中に含まれる有形成分(赤血球・白血球・円柱など)を遠心処理しその沈査を鏡検します。便潜血は糞便中のヘモグロビンを測定することで腸管出血の有無を調べます。
血液一般検査
血液の中には体内に酸素を運んだり、細菌やウィルスから体を守ったり傷ついた血管などを直してくれる細胞(赤血球・白血球・血小板)が駆け巡っています。分析機や顕微鏡を使用して細胞の数や形態の検査を行うことによって、貧血や白血病など血液疾患や様々な病態の把握に活用されています。
出血凝固検査
体の中には臓器や血管などが傷つくと血を止める(止血)大切な働きをするタンパク質(凝固因子)が備わっています。採血した血液を使用して様々な凝固因子の組み合わせの検査を行うことによって、血液がきちんと固まり正常に止血する機能があるかを調べる検査です。止血異常の疾患や血栓を予防するお薬の効き目などをみるのに活用されています。
24時間ホルター心電図
胸に電極を貼り、小さな心電計を携帯し、24時間の心電図を記録します。装着した心電計は、翌日同じ時刻にはずしに来ていただきます。記録された心電図を再生し、解析します。不整脈や狭心症などの診断に役立ちます。
検査中は大まかな行動や自覚症状について記録用紙にメモしていただき、解析や診断の参考にします。
検査中は入浴を控えていただく他は、殆ど日常の生活に支障はありません。
トレッドミル運動負荷試験
検査所要時間 30分~1時間
ベルトコンベアの上をはだしで歩くことにより、運動負荷をかけておこなう心臓の検査です。この検査は狭心症など、冠動脈疾患の診断に役立ちます。
上半身は裸になり、心電図の電極、血圧計を装着し運動をおこないます。
肺機能検査
検査所要時間 5分~10分
肺機能検査は肺の大きさや働き、気道の広さを見るためにおこなわれる検査です。喘息など呼吸器疾患の診断に役立ちます。鼻をクリップでつまみマウスピースをくわえ、口だけで呼吸していただきます。
この検査は患者さまのご努力無しではおこなうことのできない検査です。ご理解とご協力をお願いします。
脳波検査
検査所要時間 30分~1時間
脳波検査はてんかん、脳の血管障害、外傷などの診断に役立ちます。頭部に皿上の電極をつけ、ベッドに横になり、目を閉じて楽にしていただきます。痛みはありません。
当日は整髪料のご使用はお避けください。
超音波検査
(心臓・頚動脈・下肢動脈)
検査所要時間 30分~1時間
検査時にはベッドに横になっていただき、小さな機械(プローブ)に、超音波の通りを良くするためのゼリーを塗り、それを見たい部位にあてて検査をします。痛みは全くありません。もちろん体に害をあたえることもありまん。ご安心下さい。
心臓
心臓 の大きさや働き、血液の流れ、弁の異常など非常に多くの情報を得ることができます。 心電図検査などで異常があれば、殆どの場合おこなわれる検査です。
頚動脈
頚動脈は比較的見やすく、また全身の血管の状態を反映することから、動脈硬化の度合いを把握するのに行われます。また、脳への血液の流れが良好かどうかを検査します。
下肢動脈
下肢の棒脈で動脈硬化が進んでくると血液の流れが悪くなり、足の痺れが出てきたりします。血管の状態や血液の流れ方を検査します。
下肢静脈
長い時間の立ち仕事やあまり足を動かさないでいると静脈に血栓が出来やすくなります。超音波を使って血栓が有るか無いかを検査します。
睡眠時無呼吸検査
(簡易検査・PSG検査)
検査所要時間 睡眠時間
朝起きたとき頭が痛い・昼間眠くて仕方がない・車の運転中にウトウトするなどの症状がある場合は、寝ている間に一時的に呼吸が止まってしまう睡眠時無呼吸症候群の可能性があります。睡眠中にどれくらい呼吸が止まっているかを色々なセンサーを体につけて調べる検査です。
血圧脈波検査(CAVI・ABI)
検査所要時間 30分
この検査では、仰向けに寝た状態で両腕・両足首の血圧と脈波を測定します。
動脈の硬さの程度(CAVI)動脈の詰まりの程度(ABI)など動脈硬化の度合いをみることができます。
FMD検査(血流依存性血管拡張反応検査)
検査所要時間 30分~1時間
血圧計で腕を5分間絎駆血し、駆血前と血流再開後の血管の変化(広がり具合)を超音波で調べます。この血管の広がり具合で動脈硬化の初期段階をみることができます。